異世界食堂 犬塚惇平著 主婦の友社刊
2013年よりWeb小説として公開されていたものを再構成、エピソードの追加をしたうえで文庫本として書籍化。
月曜日から金曜日まで、人間を相手に営業をする洋食屋に、土曜日だけ異世界に通じる扉から様々なヒトなどが訪れ、
彼等にとって未知といえる洋食を中心とした色々な料理を食べていく短編集。
題材として出てくるのは、誰でも食べたことのあるような身近な料理ばかりなので内容についてとてもイメージしやすく、
ともすれば同じものを今すぐ食べたくなる衝動に駆られたりもします。
現段階で2巻まで発刊されています。エピソードのストックからすれば5巻くらいまでは余裕で発刊できそうです。
異世界繋がりで、
ゲート1. 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり <接触編> 柳沢たくみ著 アルファポリス刊
突如銀座に異世界へと繋がる「門」が開いたことから始まる自衛隊の活動と、その周辺のドタバタ。
テレビアニメシリーズ放映時と、安全保障関連法案の審議時期が重なったことなどから一部方面から批判めいたコメントも
多かったと記憶しています。ただそのいずれもアニメシリーズの視聴はおろか、原作も読んでないと思われるトンチンカン
なもので、一部方面の上滑りが際立っただけのようにも思えたものです。
異世界での自衛隊の活躍を描いた小説と言えば、戦国の長嶋巨人軍 志茂田景樹著 有楽出版社刊が特に有名といえます。
あるいは戦国自衛隊 半村良著 早川書房刊は、何回か映像化されたこともあることから知られた作品といえると思います。
上記に比べ、主人公のキャラクターから悲壮感や残虐に思える描写も多少緩和されているようにも感じられます。
それなりに政治的な裏付けというか、設定のようなものもあるので、もっと軽めをお求めであればアウトブレイクカンパニー
榊一郎著 講談社刊などがよろしいかとも思います。
さらに異世界繋がりでコミック、
北欧女子オーサが見つけた日本の不思議 オーサ・イェークストロム著 KADOKAWA刊
スウェーデン出身の著者が日本での活動を通じ感じたことなどをコミックエッセーとして描き、単行本としてまとめたもの。
様々な場面で「空気を読む」ことを求められたりする実態の無い同調圧力に充ち満ちた日本の社会は、外国人にとっては
理解しにくくギャップを感じたり、軋轢を産むことさえあると思われます。強い自己主張を求められる社会で暮らしてきた
外国人にとって日本はもしかしたら異世界といっても過言では無いくらい暮らしにくい場所なのかもしれません。
だからといって日本人と日本の社会がおいそれと開けっぴろげで、誰もが強い自己主張をし始めるとは思えませんが。
とりあえずゲートシリーズは、文庫本化されてる分はシリーズものとして全部読んでおこうと思います。
過去に触れた異世界もののコミック、放課後のトラットリア 水口鷹志著 橙乃ままれ原作 フレックスコミック刊は、諸々
あって連載終了。途中までを収録した単行本の発行も望めなさそうで、今後に期待して読んでいただけに残念だったりします。
検討課題
・スウェーデンといえば直輸入は間違いと知る
・スウェーデンといえばノーカットも間違いと知る
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