人の砂漠 沢木耕太郎著 新潮文庫刊
日常生活で触れあう機会の無い、決して有名人ではない市井の人々を追ったノンフィクション短編を8編収録。
刊行は1977年(昭和52年)とあり、収録された各編も昭和40年代末期に取材されたものが多くあります。
古い話かと思って読んでみると、現代の平成にも続く話しがいくつもあったりして驚きます。
ガキの頃、大人から“沢木耕太郎は若いうちに読んでおけ”と言われ、深夜特急を読んだ記憶があります。
ただ、読んだ記憶があるだけで、どんな内容だったか思い出せないので再読しようと書店に行くと、深夜特急に並び
なんとも「強い」タイトルに目が行ったので、予定を変更して本書を読んでみることにしました。
沢木耕太郎ってこんな下衆な取材もするんだ。
純真無垢な若い頃であったならワクワクしながら、ドキドキしながら読めたかもしれません。すっかりオッサンになって
朝日新聞や毎日新聞といった嘘デタラメを書き連ねるマスコミなどの取材や報道の薄汚さ、気持ち悪さを知った後だと、
無関係ともいえる筆者に対してさえそんな感想を抱いてしまうのです。やはり若い頃に読んでおくべきものなでしょう。
読書中、読後ともに自分がスッカリ濁りきってることを突きつけられたような気持ちにもなります。
時間を空けてから本来読み返したかった深夜特急を読もうと思います。
検討課題
・執筆時と現在の差を認識しておく
・現代社会の問題をそれとなく知っておく
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